よみもの

秋の夜長に、絵本を読む愛しいひとときを贈ろう

絵本の読み聞かせは、親子にとって愛しい時間。鎌倉の「絵本屋Dear」店主の金山令さんに、おやすみ前にぴったりの絵本や選びかたのコツを教えてもらいながら「えほんライト」の魅力をご紹介します。
 

絵本を読む時間は、なぜ愛しいのか?

子どもの頃に読んでもらった絵本を、覚えていますか?

ページをめくるたびにワクワクした感覚や、何度も読んでもらったあのシーン、物語の世界へと導いてくれる絵。どうして絵本を読む時間は、大人になっても記憶に残っているのでしょうか。

鎌倉駅から歩いて10分。一冊一冊、丁寧にセレクトされた絵本がならぶ「絵本屋Dear」の店主・金山令さんに聞いてみると…。

「絵本はお子さんの成長に欠かせない、栄養分のようなもの。大好きなお母さんやお父さんから守られているという深い安心感の中で、どんな気持ちも表現していいんだと、まるごと自分を肯定してもらえる経験ができるからではないでしょうか」

「それに絵本の登場人物を通して、いろいろな気持ちを味わうことで、心の成長にもつながります」

心をはぐくむ読み聞かせの時間。子どもはもちろん、ひょっとすると大人もふぅとひと息つける時間なのかも。そんな親子の心やすらぐ時間をともにする絵本は、どう選んだらいいのでしょう。

「赤ちゃんのうちは、音やリズムを感じるものがおすすめです。絵やお話を意識し始めたら、暮らしの身近にあるもの、たとえばスプーンやコップ、車、動物などが登場する絵本だと、より物語の中に入っていけるかもしれません」

選ぶポイントは、子どもの興味。何が好きかな?何に驚いて、何によろこんでいるのかな?と、子どもの“好き”に耳を傾けてみてほしいと令さんは言葉を続けます。それでも迷ってしまうときは…?

「読み手であるお母さん、お父さんが“好き”と感じるものを選んでください。きっと読み手の“好き”がお子さんに伝わるはずですから」

そんな“絵本を読む”かけがえのない時間をさらに心地よくしてくれるのが、「えほんライト」だと令さんは話します。おやすみ前、お星さまのフォルムから放たれるやさしい光が、絵本をそっと照らしてくれます。

「お店にあるえほんライトを見たお客さまから、小さい頃を思い出すあたたかい光だねと言われたんです。静かなお部屋にやさしく灯る光が物語にぐっと引き込んでくれる。だから読み聞かせの時間がより印象的になるんだと思います」


(くまの胸元でやさしく光るえほんライト)

ライトはお気に入りのぬいぐるみに付けてもいいし、そのまま置いてもかわいい。えほんライトを付けたぬいぐるみを抱きしめながら子どもと一緒に絵本の世界を楽しみましょう。
 

親子で楽しみたい。秋の夜長におすすめの絵本3選

 
ここからは、秋の夜長にえほんライトを灯しながら読むのにぴったりの絵本を教えてもらいました。

『そりゃあもう いいひだったよ』
作: 荒井 良二

主人公のぬいぐるみのクマが、手紙をくれた相手のもとをたずねて旅する物語。旅の途中で出会うひとつひとつのことに「そりゃあもういいひだったよ」と、よろこびを感じる姿に、一日を肯定してくれるようなやさしさを感じます。
小さな幸せに気づき、心から味わうことでより大きな幸せへと広げていく力をはぐくめる絵本 ます。「今日はどんな1日だった?」と親子の会話のきっかけにもなりそう。

『つきはかがやく』
作: パトリシア・ヘガティ/絵: ブリッタ・テッケントラップ/訳: 木坂 涼

夜の森で、砂漠で、海で、山で…地球上のさまざまな場所に暮らす生き物たちを、満ち欠けする月とともに、美しく幻想的に描き上げた詩的な絵本。
世界の壮大さや生き物たちの息遣いが描かれた絵にふれて、イマジネーションの翼が大きく広がります。眠りにつく前にお話に触れることで、すてきな夢を見られるかもしれません。

『おやすみ、ぼく』
文:アンドリュー・ダッド/絵: エマ・クエイ/訳: 落合 恵子

オランウータンの男の子が、自分のからだのひとつひとつに挨拶をしながら、だんだんと眠りに誘われていくお話。ゆったりとした声のトーンで読んでみると、自然と穏やかな気持ちに。
「ぼく」をお子さんの名前に変えて、からだにやさしく触れれば、おやすみ前の親子のスキンシップの時間になります。
 

とっておきの時間のそばに「えほんライト」を


(穏やかな夜に寄り添うえほんライト)

「えほんライト」は、子どもとのとっておきの時間を照らしてくれるアイテムです。

やわらかなお星さまのフォルムがあたたかく絵本を照らす。お気に入りのぬいぐるみに付ければ、心もほっと落ち着いて、いつもの読み聞かせを特別な時間にしてくれます。やさしい光で、授乳時のライトとしても使えるのもうれしいポイント。

今日もバタバタしていたな、そんな一日のおしまいに。子どもと一緒に布団に潜り込み、絵本のページをめくる。そのひとときは、親子だけの愛おしい時間。きっと子どもたちが成長して大人になっても、記憶のどこかに残っているはずです。

ちょっぴり肌寒くなってきて、布団に入る時間が待ち遠しくなる秋の夜長。絵本を読む愛しいひとときを子どもと自分に。そして大切な誰かに。贈ってみてはいかがでしょう?

Profile
金山令さん
保育士、児童養護施設の職員を経て、2019年、鎌倉の山の麓に「絵本屋Dear」を開店。今日の幸せと明日への希望を感じられる絵本を中心に選書をしている。

・絵本屋Dear
神奈川県鎌倉市佐助1-14-23
https://www.ehonya-Dear.com/

写真:七緒
文:藤村 実里