2025.3.7
自分の生活を始めて数年。日々の自炊にもだんだん、からだが慣れてきた。これまでの暮らしを見直して、新しい風を取り入れたくなる春。そろそろ、なんとなく使ってきた道具を見直したい。そんな気持ちで選んだのが「きほんのキッチンツール」。
特別凝ったことはしなくても、がんばらなくても、自然と手が伸びる使いやすいツールがあれば、おいしくて幸せな朝ごはんから1日がはじめられる。
この春、あなたも新しいキッチンツールを暮らしに迎え入れてみませんか?
窓から降り注ぐ光に誘われて目覚めた朝。
寝ぼけまなこで着替え、顔を洗い、はじまる1日。
エプロンをまとって、台所に立つ。
鍋に出汁を注いで、味噌汁をつくる。
今日の具材は、じゃがいもとキャベツと油揚げ。
まずはじゃがいもの皮をむく。
出汁が沸いた鍋の中に具材を入れるときも、まな板のフチにすき間があるから持ち上げやすい。
役目を終えたまな板は、さっと洗って立てかけておく。
切っているときだけでなく、立てかけているときも、すべりにくい。
パッと置けて、すぐ手に取れる。
気負わず使えるのも、自然と手が伸びる理由のひとつ。
冷凍しておいたご飯をレンジでほかほかに。
あつあつに温め直した味噌汁をよそう。
深いお玉は具材をごろごろすくい上げてくれる。
汁をたっぷりすくっても、はまぐり型の角を使えばこぼすことなく細く注げる。
田舎の祖母が送ってくれる梅干しをごはんのお供に。
窓辺の食卓で、いただきます。
朝の光と湯気に包まれて、お腹と心がじんわり満ちていく。
キッチンツールを買い直したら、ストレスなく、よどみなく調理が進む。
心に余裕が生まれて、いつもの朝ごはんがよりおいしく、幸せに。
使いやすいキッチンツールを手に、明日もきっとわたしは台所に立つ。
▼登場したキッチンツール
写真:土田 凌
文:徳 瑠里香