お米をもっとおいしく食べるには?しらいのりこさん ×「極」デザイナー

2025.10.3

新米の季節がやって来ました。

“お米をもっとおいしく食べてもらいたい”。そんな想いから生まれたマーナの「極」シリーズ。

お米料理研究家のしらいのりこさんは「極しゃもじ プレミアム」と「極 お米保存袋」の愛用者です。

今回、しらいさんとプロダクトデザイナーのクロストークが実現。

しらいさんの素朴な疑問から紐解かれる開発のこだわりには、お米をおいしく食べるコツが詰まっていました。

極しゃもじに米粒がつかないひみつ

(しらいさんと「極しゃもじ」開発担当の岩崎)
しらいさん:さっそく「極しゃもじ」から、話していいですか?もうね、「極しゃもじ プレミアム」が好きすぎて。武士の刀のように、お米を炊くどの現場にも必ず持っていきます。8年前、30個のしゃもじを試して見つけた、私の推しです。

岩崎:TVやラジオ、あらゆるところでおすすめしてくださっていて、ずっとお礼を伝えたいと思っていました。

しらいさん:あまりにいいので、ナチュラルにおすすめしちゃうんです。雪のせた?ってくらいお米がさーっとお茶碗にすべり落ちていく。気持ちがいいほどに。どうしてこんなにお米がくっつかないんですか?

岩崎:表面のエンボス加工の配置が肝なんです。しゃもじの外周をぐるりと2周して、内側は水紋を描くようにして……

しらいさん:はあ〜。エンボスの粒の配置に秘密があったなんて。どうやって辿り着いたんですか?

岩崎:試作段階で、複数人に使ってもらい観察をしました。米粒は端につきやすく、エンボスの隙間に一度米粒がつくと、お米がお米を呼ぶんです。エンボスの間隔の微調整を重ねました。

しらいさん:なんと緻密な設計を!

(平置きしたときに表面が浮くのも推しポイント)

盛るまでが炊飯。仕上げを決めるしゃもじ

しらいさん:あとね、極しゃもじはとにかく持ちやすい。酢飯をつくるのも捗ります。

岩崎:極シリーズはお米のプロである全米販さんとお米マイスターの方に監修していただいたんですが、炊き立てをふんわりほぐす「シャリ切り」が大事だと教わりまして。持ち手の長さと厚み、手にフィットするかたちにもこだわりました。

(持ちやすさ追求した試作品たち)

しらいさん:だから手に馴染むんですね。「ごはん同盟」としても、炊き上がったらすぐに蓋を開けてほぐすことを大声で提唱しています。相方のジュンイチなんて、アラームがなった瞬間に突進していきますよ(笑)

岩崎:さすがです。

しらいさん:そのままにしておくと、米粒が潰れて、水蒸気でべちゃっとしてしまうので。炊き上がったら蓋を開けて余分な水分を飛ばし、しゃもじで十字に切ってふんわり返す。お茶碗によそうときは、返さず乗せて、すっと引いて落とす。これが私の“お作法”です。

岩崎:しゃもじが刀に見えました(笑)

しらいさん:このお作法が誰に教わるのでもなく、自然とできちゃうのが極しゃもじ。もはや極しゃもじにしかできないのでは?

岩崎:まさに、ほわほわのまま盛り付けられるしゃもじを目指しました。

しらいさん:ふんわり盛るまでが炊飯ですからね。お米をおいしく食べるためのフィニッシュは極しゃもじが決めてくれます。

お米は生鮮食品。冷蔵保存が基本

(しらいさんと「極 お米保存袋」開発者の長野)
しらいさん:そして、お米をおいしく食べるためのスタートは保存なんですよね。そこで活躍するのが「極 お米保存袋」ですよ。 炊飯教室でも「お米は食品保存袋に移し替えて冷蔵庫で保存を」と言っていまして。そうしたらマーナさんから「極 お米保存袋」が登場しました。

長野:開発の初期にプロの方に「お米は冷蔵保存が基本」だと教わりまして。でも同時期にさまざまな家庭にお邪魔して調査をしたら、シンクの下や購入した袋のまま保存されている方が多かったんです。

しらいさん:お米は生鮮食品ですからね。乾物じゃない。湿気や匂いは味に悪影響を及ぼしますし、酸素や光に触れると劣化していきます。

長野:そうなんですよね。なので、アルミシートで光や空気を遮り、ダブルジッパーで密閉できる冷蔵用の保存袋を開発しました。

しらいさん:まさに求めていました。袋だと残量に合わせてコンパクトにたためるから、冷蔵庫に保存しやすいのもありがたい。この穴はなんですか?

長野:袋を閉じた状態で空気を外に抜いて、空気が袋の中に戻ってこない逆止弁です。できるだけお米が酸化しにくい構造になっています。

しらいさん:やだ、私!気づかず袋口から空気を抜いてました。明日から活用します。

新米はお刺身と一緒。鮮度を保って、おいしく食べる

しらいさん:サイズとかたちはどのように決めたんですか?

長野:一般的な家庭でよく買われるのが5kgと言われています。ただ5kgをまとめて保存すると、冷蔵庫から取り出すのも大変で、空気に触れる頻度も上がってしまう。なので、2枚入りで3kgずつ小分けにできるサイズにしました。かたちはマチを付けて倒れにくく、冷蔵庫で安定するようにしました。

しらいさん:サイズもかたちもちょうどよく、使いやすいです。

しらいさん:最近はみなさん個人備蓄をしがちなんですが、精米したお米の鮮度が保たれるのは2週間、がんばって1ヶ月程度。

長野:その期間で自分が食べられる量を買うのがベストなんですよね。

しらいさん:新米はお刺身だと思って、すぐに召し上がっていただきたい。

長野:新米はお刺身、ですか!

しらいさん:特に新米の場合、その瑞々しいおいしさが味わえる期間は短いです。すぐに食べきれない場合は「極 お米保存袋」でその鮮度を保つことを強くおすすめします。

しらいさん:マーナの道具の力を借りて、ささやかな手間をかけるだけで、お米のおいしさはぐんとアップしますよ。

しらいさん流、お米をおいしく食べるためのQ&A
【Q1】お米の洗い方のポイントは?
冷たい水を使いましょう。大事なのは水質より水温です。最初の水はすぐに捨て、お米同士をこすり合わせるように3回程度洗えば完了。洗い方でおいしさに差がでない無洗米もよい選択肢です。

【Q2】浸水時間はどれくらい?
炊飯器の一般的なコースは浸水が含まれているので、洗ったらすぐにセットすればOK。鍋炊きの場合は冷蔵庫で2時間〜半日を推奨しています。冷蔵庫で浸水させると、米粒の芯までゆっくり吸水が進み、柔らかくふっくらと炊きあがります。炊飯するときはこの浸水のお水をそのまま使ってください。炊飯器の場合も冷たいお水で炊くといいですよ。

【Q3】お米の鮮度が落ちてしまったら?
炊き込みごはんや混ぜごはん、チャーハンなどアレンジすれば大丈夫。特にお寿司は古米の方が良かったりします。パエリア、リゾット、ビリヤニなどの海外のお米料理にチャレンジしてみるのもいいですよ。

Profile
しらいのりこさん
お米料理研究家。夫・ジュンイチさんと炊飯系フードユニット「ごはん同盟」としても活動中。著書『最愛!のりレシピ86』ほか多数。
Instagram:@shirainoriko

写真:七緒
文:徳 瑠里香