2024.1.19
第5回はモデルの赤坂由梨さんが登場。等身大のライフスタイルが支持されている赤坂さんに、暮らし観や愛用しているマーナ商品の使いこなしを伺いました。
階段を上がって玄関を開けたら、おだやかな人柄がにじみ出ているお部屋が待っていました。益田ミリさんの文庫本に、美術館で収集したポストカード。壁を彩るお気に入りのハンカチーフ、年に1度つくる梅シロップ。
「紅茶をいれたり、ジャムを作ったり。どんなに忙しくても、落ち着ける時間を大事にしています。ジャムは母の影響が大きいかな。旬の果物をちゃちゃっと加工する姿を見てきて。きちんとした料理はハードル高いけど、煮詰めるくらいなら手軽に季節を楽しめるから」
そう小さく笑う赤坂由梨さんは、暮らしにまつわるメディアで活躍するモデルです。おでかけ、読書、料理など日々の発信からは等身大のほどよい暮らしぶりが伝わってきます。
(自家製梅シロップとクラフトコーラ)
暮らしへの想いが強くなったのは、意外にもコロナ禍以降。おうち時間が増えたことに加え、憧れにふれる日々が彼女の在り方を変えていきました。
「『北欧、暮らしの道具店』のモデルを務めたのは大きかったです。服を着る人が何を好きで、どんな生活をしているのか。ディテールまでこだわる現場に身をおいたことで『ああ、私もこんな暮らししたい』って。影響受けやすいタイプなんです(笑)」
「一人暮らしをはじめた頃、お皿は100均だったし、トレンド重視で服を選ぶこともあった」と率直に話してくれる赤坂さん。もちろん機能だけで考えたら悪くない。でも30代を迎えるにあたって選び取ったのは、そうではない方の価値観。
「好きを見つめ直した結果、ものさしが変わってきました。シンプルで飽きが来ないこと、愛着を持てること。たとえばテーブルに並べた時にかわいいと思える器に。生地が良くて長く愛せる服に。基準がクリアになったことで『適当でいいや』がなくなりました。適当に買ったものって使い続けられないから」
「もの選びは服のコーディネートに近い気がします。一つひとつ手持ちのアイテムと調和するものを選ぶことが、自分らしさにつながっているのかも」
そのスタンスは生活雑貨を選ぶ時も同じです。
「もともとShupattoバッグはいくつも使っていました。シンプルなデザイン、ぱっと開いてぱっとたためるのがお気に入りで」そう言ってかばんから取り出したShupattoミニマルバッグは、赤坂さんの佇まいにしっくりなじんでいます。
「『エコバックは差し色を選ぶ』という個人的なコーディネートルールがあるんです。ホワイトセージ色は、モノトーンコーデのアクセントになるし、服に色味があっても主張せずにフィットします。透け感があるのもかわいくて」
機能や価格などスペックで選ぼうとすると、何が合うのか分からなくなることも。
そんな時、くすみグリーンのニットに藤色のネイルを合わせるように、もの選びにコーディネート視点を取り入れてみる。その積み重ねがきっと、自分サイズの暮らしになっていくのかもしれません。
写真と文:七緒